こんにちは。元ぽっちゃりタヌキのタン先生です。
在宅勤務になってから体重が増えた、という話をよく聞きます。原因を「家にいるとつい食べてしまうから」だと思っている人が多いのですが、数字で見ると最大の変化は歩数が消えたことです。通勤という移動がなくなるだけで、1日の歩数は半分以下になることがあります。
この記事では、在宅勤務で失われた歩数と消費カロリー、それを1日のスケジュールに埋め戻す設計、冷蔵庫との距離の作り方、生活リズムの整え方を整理しました。
- 在宅勤務で1日の歩数と消費カロリーがどれだけ減るのか
- 消えた歩数を1日の流れの中に埋め戻す具体的な設計
- 冷蔵庫が近いことへの、我慢に頼らない対処
- 在宅で崩れやすい生活リズムの立て直し方
在宅勤務で消えるのは1日およそ4,000歩・190kcal
電車通勤では、駅までの徒歩・乗り換え・駅から職場までの移動で往復2,000〜4,000歩が発生する。在宅勤務で一歩も外に出ない日は1,500〜3,000歩まで下がることがあり、歩行による消費は1,000歩あたり約32kcal(体重60kg)で換算すると、1日あたり150〜200kcal程度の差になる。
| 勤務形態 | 1日の歩数の目安 | 歩行による消費(体重60kg) |
|---|---|---|
| 出社・電車通勤 | 7,000〜9,000歩 | 約220〜290kcal |
| 出社・車通勤 | 4,000〜5,000歩 | 約130〜160kcal |
| 在宅・外出あり | 4,000〜5,000歩 | 約130〜160kcal |
| 在宅・外出なし | 1,500〜3,000歩 | 約50〜95kcal |
1日190kcalの差は、1ヶ月で約5,700kcal。体脂肪1kgを約7,200kcalとすると、何も変えなければ1年で9kg前後の差がつく計算になります。食べる量が変わっていなくても増えるのは、これが理由です。
参考までに、国民健康・栄養調査(令和元年)における成人1日あたりの平均歩数は男性6,793歩・女性5,832歩。厚生労働省のガイド2023が目安とする1日約8,000歩には、通勤している人でも届いていないのが実情です。在宅ならなおさら、意識して作る必要があります。
出典:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(厚生労働省)
消えた歩数を1日に埋め戻す設計
在宅勤務で歩数を戻す方法として現実的なのは、通勤があった頃の時間帯に別の移動を置くこと。始業前と終業後に15分の散歩を入れると往復で約3,000歩、昼食を外に買いに行けばさらに約2,000歩が加わり、失われた分をほぼ取り戻せる。
| 時間帯 | やること | 歩数の目安 |
|---|---|---|
| 始業前 | 15分の散歩(「行きの通勤」の代わり) | 約1,500歩 |
| 午前中 | 1時間ごとに家の中を1周する | 約600歩 |
| 昼休み | 昼食を外に買いに行く/食後に歩く | 約2,000歩 |
| 午後 | 音声のみの会議は歩きながら参加する | 約1,000歩 |
| 終業後 | 15分の散歩(「帰りの通勤」の代わり) | 約1,500歩 |
全部やれば約6,600歩の上乗せですが、そこまでやらなくて構いません。私が効くと思っているのは始業前と終業後の散歩です。歩数だけでなく、仕事の始まりと終わりの区切りが生まれるので、在宅で崩れやすい生活リズムの立て直しにもなります。
- 「運動」と呼ばない。あくまで通勤の代わりという位置づけにする
- 着替えない。部屋着のままで出られる距離とコースにする
- 歩数計は見る。数字が見えないと、減っていることに気づけません
冷蔵庫が近い問題への対処
在宅勤務では、空腹ではないタイミングでも食べ物に手が届く。対処は意志で我慢することではなく、物理的な手間を増やすこと。買い置きの菓子を持たない、作業スペースをキッチンから離す、飲み物を先に用意しておくといった環境側の調整が有効になる。
- まとめ買いをしない:家にあるものは、その日の気分と関係なく減っていきます
- 作業場所を変える:キッチンが視界に入らない位置に机を置く
- 先に用意する:水・お茶を作業開始前に手元へ。立つ理由を減らす
- 昼食を決めておく:その場で考えると、手近な高カロリーのものになりがちです
環境を変えても手が伸びる状態が続く場合は、原因が別のところにあるかもしれません。そのときは痩せたいのに食べてしまう原因と食欲を抑える方法のほうが、切り分けに向いています。
もうひとつ、在宅で増えやすいのが家飲みです。外で飲むより回数が増えやすく、量の歯止めも効きにくい。減らし方の手順はお酒がやめられないときに「減らす」ための方法にまとめました。
生活リズムが崩れると、食欲の管理が難しくなる
在宅勤務では通勤時間がなくなるぶん起床時間が遅くなりやすく、就寝時刻も後ろにずれる。睡眠時間の不足は食欲の調整に影響することが知られており、歩数の減少と重なると体重が増えやすい状態になる。
私が最初に整えるべきだと思っているのは、就寝時刻ではなく起床時刻と、朝に外の光を浴びることです。始業前の15分散歩は、この2つを同時に片づけられます。歩数のためだけでなく、リズムのためにも効く。だからこの記事では最優先に置いています。
| 崩れやすい点 | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| 起床時刻が遅くなる | 就寝も後ろにずれ、睡眠の質が落ちる | 出社時と同じ時刻に起きる |
| 光を浴びない | 体内時計が後ろにずれる | 始業前に外に出る |
| 仕事の終わりが曖昧 | 夜の間食・飲酒が増える | 終業後の散歩で区切りを作る |
| 昼食の時刻が不定 | 夕方に強い空腹が来る | 時刻を固定する |
出社と在宅が混ざる人はどうするか
出社日と在宅日では、対策の起点が異なる。出社日は連続した座位時間を割ることが中心になり、在宅日は歩数そのものを作ることが中心になる。曜日ごとに切り替えるほうが、どちらも中途半端になるより結果が出やすい。
出社日の具体的な対策はデスクワークで太る原因と座位時間の割り方にまとめています。歩数を作る運動そのものを増やしたい場合は、運動を何から始めるべきかをまとめた記事で種目と頻度を確認してください。
在宅ワークと体重に関するよくある質問
まとめ:食べ方より先に、歩数を戻す
在宅勤務で太る主因は、通勤の消失による1日2,000〜4,000歩の減少(体重60kgで150〜200kcal相当)。対処は食事制限より先に、始業前と終業後に15分ずつ散歩を置いて歩数を埋め戻すこと。あわせて起床時刻を出社時と揃え、買い置きを持たない環境にする。
- 消えるのは1日およそ4,000歩・190kcal。1年なら9kg前後の差
- 最優先は始業前と終業後の15分散歩。歩数とリズムを同時に戻せる
- 冷蔵庫対策は我慢ではなく、買い置きと机の位置で解く
- 起床時刻は出社していた頃と同じに固定する
- 出社日と在宅日で対策を切り替える(座位を割る/歩数を作る)
在宅で太ったのは、家にいると気が緩むからではありません。単に、毎日勝手に発生していた4,000歩がなくなっただけです。なくなったなら、自分で置き直せばいい。明日の朝、15分だけ外に出てみてください。
この記事は一般的な情報を提供するものであり、特定の効果を保証するものではありません。数値は健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023、国民健康・栄養調査(令和元年)、国立健康・栄養研究所の身体活動のメッツ表を参考にした概算です。持病がある方、痛みがある方は、運動量を増やす前に医師にご相談ください。