こんにちは。元ぽっちゃりタヌキのタン先生です。
女性が70kgから減量するとき、いちばん多い失敗は「1週間で判断してしまう」ことだと思っています。女性の体重は1ヶ月の中で自然に1〜2kg動きます。その動きを知らないまま毎日の数字を見ていると、順調に進んでいる週まで「失敗した」と判定してしまう。何度もダイエットに失敗してきた人ほど、この評価のタイミングでつまずいています。
この記事では、身長別の目標体重、月の周期に合わせた進め方、摂取カロリーの下限、女性が不足しやすい栄養素を、公的な基準の数値をもとに整理しました。
- 身長別に見た70kgの位置と、最初に置く目標体重
- 月の周期による体重変動と、正しい評価のタイミング
- 摂取カロリーをどこまで下げていいか(下限の考え方)
- 減量中の女性が不足しやすい栄養素と推奨量
身長別に見た70kgの位置と、最初に置く目標体重
BMIは体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算し、日本肥満学会の基準では25以上が肥満に該当する。70kgの場合、身長165cmならBMI25.7で基準をわずかに超える程度だが、150cmでは31.1となる。最初の目標は標準体重ではなく、現体重の5%減にあたる66.5kgに置くほうが到達しやすい。
| 身長 | 70kgのBMI | BMI25になる体重 | BMI22(標準体重) |
|---|---|---|---|
| 150cm | 31.1 | 56.3kg | 49.5kg |
| 155cm | 29.1 | 60.1kg | 52.9kg |
| 158cm | 28.0 | 62.4kg | 54.9kg |
| 160cm | 27.3 | 64.0kg | 56.3kg |
| 165cm | 25.7 | 68.1kg | 59.9kg |
| 170cm | 24.2 | ―(普通体重) | 63.6kg |
数字を見て「BMI22まで落とさないと」と思った人がいるかもしれません。BMI22は計算上の指標であって、全員が目指す体重ではありません。150cmの人が49.5kgを目標にすると20kg以上の減量になり、月経や骨の健康に影響が出る水準の制限が必要になります。まず66.5kgを一区切りにして、そこでの体調を見てから次を決めてください。
女性の体重は月内で1〜2kg動く。評価は「同じ週」で比べる
女性の体重は、月経周期に伴うホルモンの変動によって体内の水分量が変わるため、脂肪量が変わっていなくても1〜2kg程度の増減が起こる。したがって、減量の成否は前日や前週との比較ではなく、前の周期の同じ時期と比べて判断する必要がある。
| 時期 | 体の状態 | 体重の傾向 | この時期にやること |
|---|---|---|---|
| 月経中 | 体調が落ちやすい | 増えて見えることがある | 運動の強度を下げる。数字を見ない |
| 月経終了〜排卵 | 比較的安定しやすい | 動きやすい | 減量を進める。運動量を上げる |
| 排卵後〜次の月経前 | 水分をためやすく食欲が増しやすい | 停滞・増加しやすい | 維持でよい。削る量を増やさない |
この表は一般的な傾向で、個人差はかなり大きいです。大事なのは「増える時期がある」と最初から計画に織り込んでおくこと。月経前に体重が戻ったときに「やっぱりダメだった」と判断してやめてしまうのが、いちばんもったいないパターンです。
- 毎日測るが、判断材料にするのは7日間の平均値
- 月経の開始日も一緒に記録する。増減の理由が後から説明できます
- 成否の判定は月に1回。前の周期の同じ時期と比べる
摂取カロリーはどこまで下げていいか
日本人の食事摂取基準(2020年版)の基礎代謝基準値は、30〜49歳女性で21.9kcal/kg/日。体重70kgなら基礎代謝は約1,530kcalとなる。減量中でも摂取量を基礎代謝より下に設定しないことが目安で、活動レベルが低い場合の必要量(約2,300kcal)から400kcal程度を引いた1,900kcal前後が現実的な設定になる。
| 年代(体重70kg) | 基礎代謝の目安 | 活動レベル低い(×1.50) | 減量時の設定例 |
|---|---|---|---|
| 18〜29歳(基準値22.1) | 約1,550kcal | 約2,320kcal | 約1,900kcal |
| 30〜49歳(基準値21.9) | 約1,530kcal | 約2,300kcal | 約1,900kcal |
| 50〜64歳(基準値20.7) | 約1,450kcal | 約2,170kcal | 約1,780kcal |
思ったより多い、と感じたのではないでしょうか。1,200kcalのような極端な設定は、短期的には落ちますが、月経不順・脱毛・疲労感といった形で先にダメージが出ます。しかも代謝が下がるので、戻したときの反動も大きくなります。この基準値は標準体重の人を想定しているため体重が重いと多めに出る傾向がありますが、それでも下限を下回る設定にする理由にはなりません。
自分の必要量と栄養素の配分を出したい場合は、PFCバランス計算ツールを使ってください。年齢・身長・活動量を入れると三大栄養素のグラム数まで出ます。
減量中の女性が不足しやすい栄養素
食事量を減らすと、エネルギーだけでなく微量栄養素も同時に減る。月経のある女性は鉄の推奨量が男性より高く、日本人の食事摂取基準(2020年版)では18〜49歳の月経ありで10.5mg/日。カルシウムは650mg/日、たんぱく質は50g/日が推奨量とされている。
| 栄養素 | 成人女性の推奨量 | 減量中に意識する食品 |
|---|---|---|
| 鉄(月経あり・18〜49歳) | 10.5mg/日 | 赤身肉、レバー、あさり、小松菜 |
| カルシウム | 650mg/日 | 牛乳・ヨーグルト、小魚、豆腐 |
| たんぱく質 | 50g/日(推奨量) | 肉・魚・卵・大豆製品を毎食1品 |
減量中はたんぱく質を推奨量ぎりぎりではなく、体重1kgあたり1.0〜1.2gを目安にすると筋肉を保ちやすくなります。70kgなら70〜84g。数字で言われるとピンと来ないと思いますが、毎食に手のひら1枚分のたんぱく源を1品入れれば、だいたいこの範囲に収まります。
3周期(約3ヶ月)で組み立てるロードマップ
減量ペースの目安は1ヶ月あたり現体重の3〜5%以内。70kgなら月2〜3.5kgが上限で、続けやすさを優先するなら月1〜1.5kgが現実的な範囲になる。月経周期に合わせて3周期を1セットとし、1セットで3〜4kgの減量を目標にすると計画が崩れにくい。
- 1周期目:記録だけ。加糖飲料をやめる。運動は早歩き20分×週2回
- 2周期目:主食量を1割減。自重の筋トレを週2回追加
- 3周期目:数値は変えず継続。ここで初めて前2周期と比較して評価する
運動の中身は運動を何から始めるべきかをまとめた記事に種目と頻度の根拠を書いています。出産後に体重が戻らないという背景がある場合は35歳・産後に痩せにくくなる原因の記事、食べ始めると止まらない自覚がある場合は痩せたいのに食べてしまう原因と食欲を抑える方法のほうが、先に読む価値があると思います。
体重が増えて78kg台に入っている場合は、計画の刻み方が変わります。その場合は78キロから痩せたい人向けの12週間計画のほうが条件に合います。
70キロの女性のダイエットによくある質問
まとめ:判定は月に1回でいい
70kgの女性の最初の目標は、標準体重ではなく現体重の5%減にあたる66.5kg前後。摂取カロリーは基礎代謝(約1,530kcal)を下回らない設定にし、1,900kcal前後から始める。体重は毎日測っても判定は月1回、前の周期の同じ時期と比較する。減量中は鉄・カルシウム・たんぱく質を意識する。
- 70kgのBMIは身長150cmで31.1、165cmで25.7。目標は身長で決まる
- 月内で1〜2kgの変動は正常。7日間の平均値で見る
- 摂取カロリーは基礎代謝を下回らない。1,200kcal設定はしない
- 鉄10.5mg・カルシウム650mg・たんぱく質は体重1kgあたり1.0〜1.2g
- 3周期(約3ヶ月)で3〜4kg。評価は3周期目に行う
毎朝の体重計に振り回されて疲れてしまう人を、たくさん見てきました。数字は毎日つけていい。ただし、判定は月に1回で十分です。そのほうが、ちゃんと進んでいることに気づけます。
この記事は一般的な情報を提供するものであり、特定の効果を保証するものではありません。数値は日本人の食事摂取基準(2020年版)および日本肥満学会の肥満度分類を参考にした概算です。月経が3ヶ月以上止まっている方、妊娠中・授乳中の方、持病がある方は、減量を始める前に必ず医師にご相談ください。