腕立て伏せをしていると、なぜか肩が痛いと感じることってありますよね。自宅で手軽にできるトレーニングなのに、痛みが出ると不安になるものです。
どこが悪いのか、怪我につながるんじゃないかと心配になる方もいるでしょう。この痛みには、主にフォームや負荷のかけ方などに原因があることが多いです。
正しい知識がないまま続けると、痛みが悪化してしまうかもしれません。この記事では、腕立て伏せ 肩が痛いという状況に悩むあなたが、なぜ痛むのかというどこが悪いのかを突き止め、すぐにできる適切な対処法から、痛みを二度と出さないための予防策までを徹底的に解説します。
- 腕立て伏せで肩が痛くなる原因と正しいフォームのチェックポイント
- 痛みの種類や部位からどこが悪いのかを見極める方法
- すぐに実践できる効果的な応急処置と適切な対処法
- 再発を防ぐための肩甲骨やインナーマッスルの強化トレーニング
腕立て伏せで肩が痛い原因とフォームのチェックポイント

腕立て伏せで肩が痛いと感じるのには、必ず理由があります。私自身の経験から言っても、そのほとんどはフォームやインナーマッスルに関係しているかなと思いますね。まずは、どこが悪いのかを突き止めるために、痛みの原因とご自身のフォームをチェックしていきましょう。
痛む部位別!腕立て伏せ 肩が痛い原因をチェック
肩の痛みと言っても、どこが痛むかで原因を絞り込むことができます。自分の痛む場所をチェックして、何が起こっているのか推測してみましょう。
- 肩の前側(三角筋前部や上腕の付け根): フォーム不良で肩関節が前に出すぎている、または肘が外に開きすぎている可能性が高いです。大胸筋ではなく、三角筋前部に過剰に負荷がかかっているかもしれません。
- 肩の奥、関節の内部: インナーマッスル(ローテーターカフ)の機能不全、または腱板損傷などの構造的な問題が潜んでいる原因かも。この場合は、無理せずトレーニングを中止し、専門家に相談することを強くおすすめします。
- 肩甲骨周辺: 肩甲骨周りの筋肉の使いすぎや、腕立て伏せの動作中に肩甲骨が不安定になっている(グラグラしている)ことが考えられます。
痛む場所を把握することは、適切な対処法やフォーム改善の第一歩になりますね。
要注意!腕立て伏せのフォーム不良がどこが悪いかを見極める

肩に痛みを感じる方の多くは、気づかないうちに不適切なフォームになっていることがあります。特に以下の2つのポイントは、肩を痛める大きな原因となります。
肘の開きすぎ(90度に近い角度)
体を下ろす際に、肘が肩のラインと一直線になるまで開いてしまう(脇が開きすぎる)と、肩関節のインピンジメント(衝突)を引き起こしやすくなります。理想は、脇を締め、肘を体幹に対して45〜60度程度に保つことです。
手首の位置が肩より前すぎる
手を置く位置が肩よりもかなり前にあると、腕立て伏せの動作中に肩がすくんだり、肩関節の安定性が失われたりします。基本的には、体を下ろした時に手のひらが胸の横あたりにくるように調整するのがベストですね。
三角筋やインナーマッスルの弱さが招く肩の痛み

フォームが完璧に見えても肩が痛い場合、インナーマッスルの弱さが影響しているかもしれません。
肩関節の安定を担うローテーターカフの役割
肩のインナーマッスル(ローテーターカフ/腱板)は、腕立て伏せのような複雑な動作を行う際に、肩関節を正しい位置に保ち、安定させる役割を持っています。このインナーマッスルが弱いと、三角筋などのアウターマッスルが過剰に働き、関節に不要なストレスがかかって痛みが生じる原因となることがあります。
特に、インナーマッスルを鍛えずにアウターマッスルばかりを鍛えたり、いきなり高負荷の腕立て伏せを行うと、バランスが崩れて肩を痛めてしまいます。筋力強化は大切ですが、関節を安定させるための土台作りを怠らないことが大切です。
負荷を減らすための正しい手幅とフォーム
腕立て伏せで肩への負担を減らすには、フォームの調整が一番効果的です。
手幅を調整する
手の幅を広げすぎると、大胸筋の外側と三角筋前部に負荷が集中し、肩関節の負担が増大します。肩が痛いと感じるなら、手幅を肩幅の1.2倍程度に狭めてみましょう。これだけでも、肩への負担はかなり軽減されるはずです。
ネガティブ動作をゆっくり行う
体を下ろす動作(ネガティブ動作)をゆっくり行うことで、筋肉への負荷が高まり、勢いで関節に負担をかけることを防げます。2〜3秒かけてじっくりと体を下ろす意識を持つと、より効果的ですね。
予防に必須な肩甲骨とインナーマッスルの強化
痛みを予防し、腕立て伏せを継続していくためには、肩関節の土台となる部分を強化することが必須です。
肩甲骨の安定性と連動性の向上
腕立て伏せの際、肩甲骨が固定されず、ぐらつく状態だと肩に負担が集中します。肩甲骨を背中の中心に引き寄せて固定する意識(胸を張る)を持ちつつ、前鋸筋などを鍛えて安定性を高めることが重要です。
インナーマッスルの個別強化
肩のインナーマッスルは、大きな力を出すよりも、細かい動きで関節を安定させる筋肉です。チューブなどを使った低負荷のトレーニングを別で行い、ローテーターカフを個別に鍛えることが、痛みの予防につながります。
腕立て伏せで肩が痛いときの対処法と予防策

もし今、腕立て伏せで肩が痛いという状態にあるなら、無理にトレーニングを続けるのは絶対にNGです。まずは適切な対処法を知り、痛みを悪化させないことが最優先ですね。その後、痛みの再発を予防するためのステップに移りましょう。
腕立て伏せで肩が痛いと感じたらすぐすべき対処法

トレーニング中に痛みを感じた場合、すぐに以下の対処法を実践してください。痛みを無視して継続するのは、怪我の長期化や悪化につながるのでやめましょう。
トレーニングを即座に中止しアイシング
痛みが強い場合や、ズキズキとした熱を持っているような感覚がある場合は、炎症を起こしている可能性が高いです。その場ですぐにトレーニングを中止し、患部を冷やしてアイシングを行ってください。15分〜20分程度を目安に冷やすのが一般的です。
しばらくは「完全な休息」を取る
痛みが出たということは、体が休息を求めているサインです。痛みが完全に引くまで、腕立て伏せはもちろん、肩に負担がかかる運動は控えるべきです。最低でも数日間は様子を見るようにしてください。
痛みが引かない場合の病院受診の目安と自己判断の危険性
一時的な筋肉の疲労や軽度の炎症であれば、数日間の休息で痛みは引いていくはずです。しかし、以下のような症状がある場合は、自己判断せずに病院(整形外科)を受診してください。
病院受診を検討すべき症状
- 安静にしていても痛みが続く、または夜間に痛みが強くなる
- 腕を上げ下げするときに、特定の角度で強い痛みを感じる
- 肩の関節の動く範囲(可動域)が明らかに狭くなった
- 腕や手にしびれなどの神経症状がある
これらの症状は、インピンジメント症候群や腱板損傷といった、専門的な治療が必要な疾患の可能性もあります。私のような素人が判断できるものではないので、正確な情報は公式サイトをご確認ください、そして最終的な判断は専門家にご相談くださいね。
痛いときでも続けられる負荷を減らすフォームアレンジ

痛みが治まり、トレーニングを再開したいけれど不安がある場合は、段階的に負荷を戻すためのフォームアレンジから始めるのがおすすめです。
膝つき腕立て伏せ(ニーリングプッシュアップ)
最も手軽に負荷を減らせる方法です。膝を床につけて行うことで、上半身にかかる体重が軽減されます。この時も、「脇を締める」「肘を45度〜60度に保つ」という正しいフォームを意識してください。
インクラインプッシュアップ
ベンチや椅子など、高さのあるものに手をついて行う腕立て伏せです。傾斜をつけることで負荷が軽くなり、肩へのストレスも減らせます。特に痛みの原因がフォームにあると感じているなら、この方法で正しい動作を体に覚え込ませるのが良いでしょう。
再開時の注意点と予防のための準備運動
痛みがなくなったからといって、すぐに元のメニューに戻すのは危険です。再発を予防するために、再開時には以下の点に注意してください。
- ウォーミングアップの徹底: 腕立て伏せを始める前に、必ず肩周りや肩甲骨を動かすストレッチや軽い運動を行います。
- 回数を減らす: 以前の半分以下の回数からスタートし、痛みが出ないか慎重に確認しながら、徐々に負荷を上げていきます。
- ネガティブ動作を意識: 特に負荷のかかる体を下ろす動作をゆっくり行い、筋肉と関節に丁寧な刺激を与えることを意識しましょう。
三角筋とローテーターカフを意識したウォーミングアップ
予防策として、腕立て伏せ前のウォーミングアップで特に意識したいのが、三角筋とローテーターカフです。
ウォーミングアップの具体的な例
- 肩回し: 前後に大きく、ゆっくりと肩を回し、肩甲骨周りの筋肉を動かします。
- アームサークル(腕回し): 腕を伸ばした状態で小さくゆっくりと回し始め、徐々に大きく回していきます。
- チューブを使った軽い外旋: ゴムチューブなどを使い、軽負荷で肩のインナーマッスル(ローテーターカフ)を事前に活性化させます。これは、腕立て伏せで肩が痛くなる原因となる安定性の問題を事前に解消するのに役立ちます。
正しいフォームの習得で腕立て伏せ 肩が痛いを回避する
結局のところ、腕立て伏せで肩が痛いという問題を回避するための予防策の柱は、正しいフォームを習得し、それを崩さないことに行き着きます。
「脇は締まっているか」「手幅は肩幅の1.2倍程度か」「肩甲骨は安定しているか」の3点を常に意識しながらトレーニングを行ってみてください。負荷を追い求めるよりも、まずは正しい動作でインナーマッスルを含めた全身を適切に使うことが、長期間にわたってトレーニングを継続できる秘訣です。
まとめ:腕立て伏せ 肩が痛いを乗り越えて快適なトレーニングを
腕立て伏せ 肩が痛いという悩みは、多くの方が経験することだと思います。しかし、それは決して諦めるべきサインではありません。原因の多くはフォームや体の使い方にあるため、対処法や予防策を知って実践すれば、きっと改善できます。
痛いときは無理せず休息をとり、適切な対処法で炎症を抑えることが大切です。そして、再開する際はインナーマッスルの強化やウォーミングアップを欠かさず行い、正しいフォームで取り組みましょう。私と一緒に、痛みのない快適なフィットネスライフを続けていきましょうね!
